最近、サブプライム問題の悪化で外為相場が大きく円高に振れています。

海外送金するのにいつ両替してしたらよいか考えておられる人も多いでしょう。

海外送金する立場としてはできるだけ円高になるほうがよいのですが、
過去を知って将来を考えるのも良いことですから、
・2008年3月24日までの米ドルの短期的な動きをテクニカルチャートを確認し
・3年間のその他の通貨の動きをドルと比較
したいと思います。
【ドル円の短期的状況】
・円ドル相場の買われすぎ、売られすぎを表す 『RSI』
・円ドル相場の方向性を現す 『MACD』
を、外為どっとコムのリアルタイムチャートを使って表してみました。
(下図:クリックすると時間がかかるかもしれませんが拡大します。)
テクニカル指標としては
・売られすぎが峠を越した。 → 『RSI』が上を向き始めている
・相場の方向性が円安に向かう可能性 → 短期の『MACD』が底を打った?
様子がわかります。
イースター休暇の3月24日から始まる週にアメリカの重要な経済指標が
相次いで発表されます。
急落した後にドルが買いもどされるか、
アメリカの経済悪化を再確認してドルがさらに売られて円高になるか?
注目しておきたい大切な時期です。
[参考]ひまわり証券 経済指標 予測&速報
(週間ごとの経済指標の発表時刻、前回指数値 予測値と発表値がわかります。)
【アメリカドル以外の通貨の3年間の動き】
アメリカドル以外の通貨はどのようになっているのでしょうか。
Infoseek マネー 為替 のページから
・ほぼ3年間(150週間)のそれぞれの指数化したチャート
・アメリカドルとの比較
を見ました。
それぞれの通貨をドルと比べると面白い特徴があります。

(クリックすると拡大します。)
ポンド オーストラリアドル
・ポンドはほぼ米ドルと同じ動き
・豪ドルは何とかがんばっているが瀬戸際
ユーロ ニュージーランドドル
・ユーロは何とかがんばっている
・ニュージーランドドルは米ドルに対して大きく変動して今は急落中
カナダドル スイスフラン
・カナダドルは一時アメリカドルに対して強くなったが急落
・スイスフランは円にたいして安定した動き
というところでしょうか。
世界の株価下落に続いて、金や石油、穀物も値下がりしているのが
オーストラリアドル、ニュージーランドドル、カナダドルの下落と関係しているようです。
大抵の資源国は高金利ですので
・円キャリートレード(金利の低い円を借りた投資)の手仕舞いで売られている。
・金融危機のため、投機資金が商品市場から引き上げている
・アメリカ発で世界の景気が悪化すると資源国は今までほど一時産品を高く売ることができなくなる。 → 通貨は弱くなる。
その他、様々な考えがあります。
さらにアメリカの景気が悪化すると、
「世界がつくって、アメリカが買う」ことで成り立ってきた世界経済が
停滞する可能性があります。
そのため、資源国通貨はさらに下落する可能性があります。
そうすると
・ユーロやスイスフランが買われる。
・これからも円が買われる?
ことになるかもしれません。
相場の格言に、『まだはもうなり。もうはまだなり。』という言葉があります。
(高値はまだまだ先と思うともう終わっている、もう過ぎたと思うとまだまだ先がある。自分が思う反対に相場は動くという意味)
確かに、ここ10日ほど外国為替市場では大幅な円高になりました。
もう、円高は終わったのでしょうか。それともまだ、円高は終わっていないのでしょうか。

これからお金を海外送金する人は、円高をうまく捉えたいですね。

