そして時には、まとまった金額のお金の送金について相談をいただくことがあります。
思わぬ税金を取られないかと心配される方もおられますので、
気付いたことをまとめておきます。
○ まとまったお金を送金すると税金がかからないか。
まず、お金を受け取った国での税金はわかりませんので
各自で調べていただくしかないことをお断りします。
しかし、日本での税金については、自分のお金をどのように海外送金しようと
(たとえまとまった金額でも)
日本の税務当局から課税されることはありません。
(1回1億円以上は日本銀行に報告する義務があります。あと、後ろめたいお金は別です。)
日本に在住していた親族が亡くなり受け取った相続財産であっても、
しかるべき手続きを踏んで受け取ったなら同じ扱いになります。
※亡くなった方の死亡を金融機関が知っていると、
すぐには引き出せないかもしれません。
しかし、金融機関から求められる手続き(除籍謄本、遺産分割協議書の提出など)
を踏むなら引き出しに応じてくれると思います。
次に、海外送金したお金から生まれる利益は原則として現地国の税制に従うことになります。
そして、オフショアでの運用は、基本的には非課税となります。
しかし、当然ですがオフショアで運用して得た利益を日本に持ち込むときは総合課税の対象となります。
(運用会社の日本支社や日本国内の関連法人を通して投資した場合、
海外在住者にも20%の源泉徴収が課される場合があります。
詳しくは税務署で確認してください。)
※日本在住者はオフショアでの運用益について申告の義務があります。
○ 海外在住中に日本で発生する所得に対する税金
海外在住であっても、
日本で不動産所得や著作権収入などの所得がある方もおられるでしょう。
日本と租税協定を結んでいる国もあります。
そのため日本と在留している国の間で調整が図られることがあります。しかし、
それぞれの国が納税者からさらに搾り取ろうかと狙っているわけです。
基本的には日本で発生した所得については日本で税金を払ってくださいというのが
日本の税務当局の考えです。
日本の国税局は海外在住者を以下の3種類に分けており、課税の仕方が異なります。
1.非居住者 : 居所(簡単には住まい)が日本にない場合
2.非永住者 : 居所が日本にあり過去10年さかのぼって海外在住が5年未満
3.永住者 : 居所が日本にあり過去10年さかのぼって海外在住が5年以上
つまり、
・日本に家がない場合は「非居住者」
・日本に家があっても海外生活が5年以上かどうかによって、
「非永住者」と「永住者」に分けられます。
最近はロングステイがブームになっていて、海外在住になると公的年金については源泉徴収をされずに受け取ることができます。
さらに、年金所得には課税されないことが売りとなっている国もあります。
しかしその他の日本で発生する所得ついては日本で納税する義務があることを忘れてはいけません。
[参考情報]
相互リンクをいただいている「暮旅」の運営者 暮 旅太郎さんが少し前に
『海外移住と税金 (明暗を分けた1715億円と36億円)』
という記事を書いておられます。その中で
・香港在住が認められて武富士創業者の長男に相続税の課税がされなかった。
・ハリーポッターの翻訳者に対してスイスではなく日本で所得税を納めることが求められた。
2つの対照的な事件が扱っておられます。
この一件以来、日本の税務当局の対応が変わったようです。
そして、今後も日本の税務当局の対応が変わっていくかもしれません。
一方で、海外への投資が盛んになり、海外投資の勧誘も巧みになっています。
「小額づつ海外送金したら税務署にわからないので大丈夫ですよ。」などの
セールストークを聞くことがあります。
しかし、その気になれば税務当局は徹底的に調べることも実は可能です。
また、「うまく税金を逃れたけれどもそのお金を思うように使えない。」
などという笑えない話を聞くこともあります。
海外投資でわからない点があるなら、
国税庁のHPにある電話やメール相談で現在の税制を確認してから投資するくらいの慎重さが必要かもしれません。
なお、最後にお断りしておきますが、わたしは税理士ではありませんので
詳細は日本の税務署や滞在しておられる国の税務当局に問い合せて確認してください。
よろしくお願いします。
kazuboy




