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最近、アメリカのサブプライムローン問題が表面化して、
外国為替相場では円高が急速に進み、世界の株式市場も大きく下落しています。
海外送金を継続的にしていると今後の為替相場の動向が気になりますし、
海外投資をしている方にはアメリカの景気の先行は大きな関心事と思います。
そこで、素人なりのわたしなりの考えを少し述べてみたいと思います。
よろしければお付き合いください。


[2007/8/17 追加]
週間エコノミスト が今回の急落を予測した記事をのせています。
8月14・21日合併号 ◆ 世界バブル終焉―高成長支えた「過剰流動性」は収縮に向かう
(すでに書店では売り切れかもしれません。)
バックナンバーを手に入れるか近くの図書館ででも一読されることをお勧めします。
わたしが読んでみて記憶に残っていることは、
・現在の世界の新たな過剰流動性が危険な状況にあること、
・混乱が起こるとするとモノの経済ではなく金融面から起こる可能性が高いこと
・世界経済が混乱することから原油が下落することが及ぼす更なる影響
です。さらに、
・狭義の円キャリートレード(外国人の円資金の調達とレバレッジの拡大)は意外にも
小さいと予想される。
(そうだとすると、急激な円高は日本投資家の狼狽売りではないかとも考えられます。)
加えて、アメリカのサブプライムローンについて
・金利は契約後2〜3年たってから上昇するので住宅ローンの焦げ付きは
これからが正念場となる。 (日本の昔の「ステップローン」と同じです。)
よって、
・3ヶ月後に住宅ローンの返済困難な状況がどの程度になるか注目される。
のことです。
一方で、
・アジア諸国は以前の経済危機のときより経済の基盤は強くなっている。とも述べています。
アメリカのサブプライムローン問題が金融機関の信用不安に拡大するなら、
世界株式、為替、さらにはモノの経済にまで大きな影響を与えると予想できます。
「サブプライムローン」は今年のヒット商品番付に取り上げられるかもしれません。
[追加分は以上]
円相場について
・最近の新興工業国へ投資する投資信託の次から次へと新たに設定されたこと
・FX取引で一般の主婦やサラリーマンが巨額の脱税を摘発されたりするニュース
(加えて[わたしには実態はわかりませんが]円キャリートレードの拡大)
を聞くと、個人の海外投資は目先一巡して一時的なゆり戻しが起こっても当然と思います。
加えて、最近の海外投資の理由の一つは『日本の財政破綻』であり、
今までこれでもかというくらい繰り返されています。
(財務省の借金時計にアクセスが集中してストップしたことは記憶に新しいことです。)
しかし、今回の選挙後に経済アナリストの森永卓郎氏が
「順調に進む財政再建」をひた隠す理由」 という記事を日経BPに寄せておられます。
(お読みいただくには登録が必要です。)
『日本の財政破綻』はそろそろ相場の材料としては聞き飽きたという感じがして、
最近の円高の背景の一つとわたしは考えます。
※日本の債務の大きな部分がアメリカへの投資の見返りとすると
こんどはアメリカの経済が心配になります。
しかし、もう少し将来を考えるとどうでしょうか。
わたしは日本の人口構成に注目しています。(統計局より:クリックすると拡大します)
団塊ジュニア層が現在30代半ばに差しかかっています。
(データは2000年ですので7年を足す必要があります。)
10年後は団塊ジュニアが45歳に達し、子育てが終わり消費支出が減少していきます。
(晩婚化の影響で消費減退が遅くなる?、 団塊の世代が70歳を超えても元気!かもしれません。

短期的には円高を予想しますが、
将来にはよほど明るいことがないと経済が拡大して円高になることは難しいと感じます。
(日本がフィンランドのような小さくても世界と競争する産業を持つ国になるとか、
メタンハイドレート(ウィキペデイア)の実用化で日本が資源国になればいいですが。)
アメリカの経済の先行きについて
財政赤字や貿易収支の赤字について何度も言われていますので、
アメリカが衰えていくのが当然でしょう。
歴史を振り返ると、突出した強さを誇った古代ローマ帝国も1世紀後半以降衰退し、
もっと早く崩壊しても当然と考えられる戦争もいくつかありましたが、
なんと4世紀終わりまで持ちこたえました。
アメリカも難しい状況にあることは間違いありません。
しかし、すぐに経済が立ち行かなくなるとか覇権が他の国に移るとは限りません。
(中国やロシア、EUもそれぞれ問題を抱えています。)
目先は相場の峠を越えたと判断して少し利益が減っても利食いをしたり、
高値づかみをしたものについては処分することも必要でしょう。
しかし、単純に円安も海外投資ももう終わりと考えるのではなく
じっくりと次のタイミングを計るときだと考えています。
雑文にお付き合いいただいた方に心から感謝します。

タグ:サブプライムローン
こんにちは。いつも私のサイトご訪問ありがとうございます。
私も長期的には日本の人口構成などから長期的な円安トレンドは変わらず、この局面は外貨資産を保有するいいタイミングになると考えます。
でもお金が・・・ない。
格言で、「相場の金と凧の糸は出し切るな。」と言いますが、大事な時にお金がないのはお互い同じですね。(^_^.)
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