※開設に際して、Ito & Tan Asosiates にサポートしていただきました。
シティバンクが多忙のためなかなか手続きが進まないときにも
的確な案内をしてもらえました。
まず、英語に堪能でないわたしにとってうれしかったのは、
口座開設担当者もリレーションシップ(運用)担当者も日本人で、
当然日本語で相談できます。
また、本人の死亡その他のトラブルがあった場合も少し安心です。
(サイト上で取引するときはすべて英語です。)
※わたしレベルの英語力の方には、英語お助けグッズ をお勧めします。
本当の初心者ですが、海外の銀行を使うときにお得だなと感じたこと、
その他オフショア銀行での取引について感じたことをまとめてみます。
海外に口座を持ちたい方、海外投資を考えておられる方などの参考になれば幸いです。(2007年9月)
※シティバンク・シンガポールの場合最低2万米ドル以上の残高を求められます。
.キャッシング
キャッシュカードでキャッシングする通貨を前もって指定しておくと、
キャッシュカードでのキャッシングするときその通貨の口座から引き落としてくれます。
外国為替手数料はかかりません。(ATM利用手数料はかかります。)
[取扱通貨]
アメリカドル、 日本円、 シンガポールドル、 イギリスポンド、 ユーロ、
オーストラリアドル、ニュージーランドドル、 香港ドル、 カナダドル の9通貨
※スイスフラン、 タイバーツ も場合により可能
※※指定する通貨の変更は電話連絡だけででき、24時間受け付けています。
[提携ATM]
PLUS、 NYCE、 STAR、 THE EXCANGE
家族の共有口座にすれば、それぞれがキャッシュカードをもつことができます。
前もってそれぞれの通貨に残高を置いておけば
為替手数料がかからずにキャッシングできます。
※日本のシティバンクのキャッシュカード、ワールドキャッシュカードも同じように使えますが、実質的な外国為替手数料が割高 です。
※※クレジットカードも審査を通れば持てますが、
どのように利用できるかはこれから調べてみます。
.オフショア銀行から海外送金手数料(普通預金や当座預金より)
シティバンク・シンガポールの場合、
・外貨両替を伴う場合
60S$(5千円程度) + 送金額の0.125%(但し最低20米ドル)
・外貨両替を伴わない場合
60S$(5千円程度) + 送金額の0.125%(但し最低20米ドル) + 送金額の0.125%(但し最低10米ドル)
※定期預金から海外送金する場合わずかに優遇があります。
日本の一般の銀行なみ(つまり高い!)というところです。
受取銀行との関係でリフティングチャージ、コルレスチャージがかかることがあります。
基本的に運用のための銀行ということでしょう。
しかし、.のキャッシング(およびクレジットカード)を、現在住んでいる国で使うなら便利かもしれません。
.オフショア銀行での外国為替手数料
シティバンク・シンガポールの場合、2.5万米ドル相当額で手数料が変わります。
(2.5万米ドル相当額以上)
米ドル/円 2.10円 (0.75円)
ユーロ/円 2.65円 (0.80円)
豪ドル/円 1.70円 (0.50円)
ニュージーランドドル/円
1.60円 (0.41円)
スイスフラン/円1.95円 (0.50円)
ポンド/円 3.50円 (1.23円)
カナダドル/円 1.64円 (0.56円)
ユーロ/米ドル 0.0195米ドル (0.0065米ドル)
豪ドル/米ドル 0.0130米ドル (0.0040米ドル)
ニュージーランドドル/米ドル
0.0130米ドル (0.0040米ドル)
※けっこう高い!ので、シティバンクの中で通貨を動かすより日本のFXなどで両替してから
それぞれの通貨のシティバンクの口座に送金してから運用したほうがお得です。
小額ですぐ送金するなら、ひまわり証券のコンバージョン、
※2008年2月4日より直接海外送金できなくなりました。
為替のタイミングと金利収入の両方を狙うなら、外為ドットコム(→外貨受け渡しの利用)、
野村證券の外貨建MMF をお勧めします。
.資金運用について
定期預金
担当者を通じては5万米ドル相当額以上、インターネットでは5000米ドル相当額以上からできます。
※それほど英語が詳しくなくてもネット銀行に慣れた方ならtime depositから簡単にできます。
投資信託
詳しくは調べませんでしたが、担当者によると買付手数料、信託報酬とも日本より少し割高とのことです。
取扱い投資信託数については500銘柄程度と聞きました。
しかし、シンガポールなどのブティック・ファンド(日本のアイザワ証券などが扱う)は扱っていないとのことです。
外国為替証拠金取引(FX)
2.5万米ドル相当額以上で、担当者への注文は英語になります。
オンライン・ブローカレッジ
アメリカ市場の銘柄を取引することができます。(ADRがあるのでアメリカ市場で十分かもしれません。)
しかし、担当者には銘柄選択までの投資情報はないようです。
また、維持管理手数料が半年5米ドルかかります。
売買手数料や売買金額はアメリカのE-trade Financialなどの方が有利のようです。
債券
基本的に10万米ドル単位、一部は5万米ドル単位で購入できます。また、他の通貨建債券もあるようです。
しかし、単純に金利を求めるならFXで元本の2-3倍の建玉を持つ方がお得でしょう。
FX取引会社の破綻リスクはありますが、取引通貨がなくなることはないでしょう。
※FX取引会社には取引保証金の信託留保をしているところがあります。
※※社債は破綻リスクがあります。
あと、金利低下を狙った長期債への投資、
サブプライムローン問題からハイイールド債に投資の妙味があるかもしれません。
アメリカでの投資との比較
E-trade Financialなどで口座を開設するとわかりますが、
アメリカの一般的な金融機関は口座開設をするときから海外の個人投資家に対してあまり親切ではありません。
また、問題が起こったとき(例えば本人の死亡、その他トラブル)どうするかという問題があります。
一方、オフショアといっても日本に住民票があれば納税の義務はあります。
日本の財政問題がこれからも続くでしょうが、海外なら何でも安全!と考えるのではなく、
賢く運用を考える必要を感じます。
わたしは、地理的な問題からシンガポールを選びましたが、香港、英国のオフショアではどうなのでしょうか。ご存知の方がおられましたら教えていただけませんでしょうか。
追加情報
1.アジアでは、エアー・アジアなどの格安航空を利用すると安く移動できます。
しかし、エアー・アジアはシンガポールのチャンギ国際空港には乗り入れしていませんので、 マレーシアの南端のジョホールバールから陸路でタクシーに乗って国境を越えました。
※最近チャンギ空港にも乗り入れが始まっています。
料金 160MR 所要時間 約1時間 (KLからバスの往復もできますが片道4時間程度かかります。)
帰りは、航空便の関係でシンガポール航空を利用しました。
シンガポール中心街からチャンギ空港までのタクシー代 14Sドル程度 20分程度
2.シンガポールでは国際キャッシュカード、クレジットカードでのキャッシングができませんでした。(アジアで生活する人々の掲示板をみると、どうもスキミング対策のようです。)
シンガポールではクレジットカードの使えるタクシーもありますが、
現金の用意が必要です。
以上、興味のある方にとって参考になればうれしく思います。