日本在住の高齢の親族を世話することには
さまざまな挑戦があります。
一例:親族の判断能力が衰えたときの情報
海外在住者は成年後見制度を利用できる?
また、日本在住の親族が亡くなったときも
手続きにそれほど日数を
かけることができないかもしれません。
海外在住者、海外で活動する人に
役立つと思う情報をまとめます。
1.亡くなった親族の除籍謄本、
生まれてから亡くなるまでの原戸籍の作成に
日数がかかる。
(1)除籍の手続きには、
2,3週間かかることもあり
日本に長期間滞在できない人には
は大きな問題になります。
急ぐときは
・死亡届を出した市町村役場
・戸籍を管理する 〃
両方に、事情を説明すると
優先して登記をすすめてくれます。
※住民届と戸籍を管理する役所が同じなら1ヶ所
関係する役所に
まずお願いしてみましょう。
(2)原(ハラ)戸籍
亡くなった親族が結婚などで
戸籍が移動していることがあります。
その場合、
移動する以前の戸籍謄本によって
ほかに相続人がいないことを
古い戸籍を管理する役所で調べて
戸籍謄本で示す必要があります。
※現在の戸籍を管理する役所にたずねると
その方法を教えてくれます。(書式あり)
遠方の場合、「郵便小為替」を付けて
(ゆうちょ銀行で販売)戸籍謄本の郵送を
依頼することもできます。
すでに取得した戸籍謄本などを用意して
以前の戸籍を管理する役所にたずねてください。
※電話で可能
死亡した親族の結婚前の
・戸籍上の住所
・戸籍上の世帯主名
さらに、
・生まれてから亡くなるまで
などを伝える必要があります。
2.サイン証明書
海外在住者は住民票がないため、
印鑑証明を取れません。
しかし、滞在する国の大使館で
サインする書類に用いる
『サイン証明書』を作ることができます。
サイン証明と書類にそのサインすることで
相続に関係する書類が有効になります。
【親族の死亡・相続に役立つ情報】
3.概観
葬儀社、やその紹介サイトに
各種の届け・手続全般についての
説明があります。
例:葬儀支援ネット 各種の届け・手続
4.相続に関する情報
(1)国税庁のサイトに多くの情報があります。
相続税・贈与税・事業承継税制関連情報
タックスアンサー>相続税
相続財産や贈与財産の評価
土地家屋の評価
相続した事業の用や居住の用の宅地等の価額の特例
(小規模宅地等の特例)
※100坪までの居住用不動産については
被相続人と同居していた親族に80%の評価減免があります。
金融資産の評価
※中ごろの4632以降
(2)不動産の登記変更
法務省
新不動産登記法の施行に伴う登記申請書等の様式について
※必要な手続きに関する情報・書式を
Word、PDFなどでダウンロードできます。
司法書士などに依頼しない場合
まず、管轄する法務局に予約を取って
詳しい説明を受けることをすすめます。
→法務省 各法務局のホームページ
※直近2,3日はすでに埋まっていることが多い、
また、説明を受けるために1時間程度かかるとのことです。
(3)家屋の評価
市町村役場から毎年届く
固定資産税請求額の明細から
把握できます。
※被相続人の死亡した年の1月1日現在の
評価額とその持ち分より計算
〔銀行・証券会社などの金融資産〕
親族の死亡を連絡すると
口座は凍結され、
遺族は取引はできなくなります。
※葬儀代などの経費は交渉すれば
引き出すことも可能でしょう。
その後、
金融機関の取り決めに従って
相続人が相続します。
一般的に、外貨、投資信託、株式などを
預けた金融機関では
相続人全員を確認できる公的書類など
多くの書類を求められます。
〔参考情報〕
1.銀行の普通預金残高なら
キャッシュカードとパスワードがわかれば
引き出すことができます。
2.ネット取引ができる金融機関なら
IDとパスワードがわかっていれば
相続人が取引できます。
しかし、いずれの場合も、
他の遺族の合意が必要でしょう。
〔証明書発行にかかる費用など〕
以下に説明されています。
税金だけじゃない!意外にかかる相続時のお金
とくに原(ハラ)戸籍を取得するには
枚数が多くなるため費用がかさみます。
予備の書類も含めて用意しましょう。
〔相続財産の海外への送金〕
ヨーロッパなどでは、
日本からのまとまった金額の
相続財産を受取るときには
『相続証明書』を
求められることがあります。
一般的には
・遺言書
・遺産分割協議書
・戸籍謄本(被相続人と相続人)
とその英訳が必要です。
※遺言書と遺産分割協議書は、
作成されていないこともあります。
また、現地国の受取銀行では
公証を求められることもあります。
指定された翻訳者に翻訳してもらい
公証役場で承認してもらいましょう。
そのほか、合わせて
・納税証明書を翻訳して提出する。
と良いでしょう。
関連情報
日本から送金での書類作成
以上、参考になればうれしく思います。