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三井住友銀行が2010年11月よりネットで海外送金の取扱いを始めます。
日本経済新聞 電子版
→ 11月から「SMBCダイレクト」で個人向け外国送金サービスを提供開始
日本で海外送金を取扱う一般的な銀行で初めて
送金先をネットで登録できるのはうれしいニュースです。
(円建て送金もネットで可能になるようです。)
※海外送金手数料 3,500円(シティバンクのネット送金と同額)と
窓口からの海外送金より500円安いのもうれしいことです。
しかし、三井住友銀行のの海外送金システムの説明を読むと、
『最新のサービスを備えたけれど基本設計は旧式のまま』
と感じます。
● 関連資料 三井住友銀行HPより 参考資料:サービス詳細
つまり、海外送金に関係するすべての取引をネットでできるのは便利ですが、
・同一通貨のまま海外送金するときの手数料(リフティングチャージ)
・海外から外貨を受取るときの被仕向け手数料
はそのままです。💦
モバイル取引で外貨両替すると少しお得になりますが、
・数十万円を超えるまとまった金額の海外送金
・日本と海外の間でひんぱんにお金を動かす
人にはお得ではありません。
せっかく便利なサービスが利用できるようになるのですから、余分な手数料
(リフティングチャージ、被仕向け手数料)がかからないようにしたら、
利用する人はもっと増えるだろうと思うのですが...。
三井住友銀行は、わかりにくい手数料体系という時代劇の関所のような
海外送金がまかり通った時代の“しがらみ”を引きずっていると感じます。
サービスが始まる2010年11月ころに使い勝手を確認してみます。
〔参考情報〕
1.たいていの銀行は代理人による窓口からの海外送金を認めません。
2.シティバンクは海外送金手続きはネットでできましたが、送金先登録は文書で申し込む必要があります。(他行向け円建て送金は文書のみ)
【気付いたポイントや疑問点】
〔三井住友銀行の説明より〕
※4本支店窓口同様、送金の宛先や通貨により円為替取扱い手数料、リフティングチャージ、関係銀行手数料等所定の手数料が必要になる場合があります。
T.海外への送金
同一外貨のまま送金する手数料はそのまま(海外・国内送金とも)
つまり、
・FXでお得に両替した外貨を海外送金するときに2,500円の追加手数料
(海外送金手数料以外にかかります。)
・外貨をFXでお得に両替するため送金するための送金手数料4,000円
が、かかります。
→ 三井住友銀行HP 外国関係関係手数料改定のご案内(PDF)
(PDFで印刷したら読めない小さな字、隠したいのかな?)
※300万円までならネット・モバイルを利用すると割安なレートです。
しかし、T万米ドルへの両替に5,000円かかるので(他の通貨はもっと割高)、
YJFX!!(無料)で円両替するほうがお得です。
※※一部のFXは三井住友銀行への外貨出金に手数料はかかりません。
U.海外からの送金
海外からの送金を受けるときにかかるの被仕向け手数料もそのまま
つまり、海外からの送金を受取るだけで手数料(円・外貨にかかわらず)
1,500円 + 入金額の0.05%(最低2,500円) = 4,000円〜
がかかります。他の国ではせいぜい10ドル程度です。
→ 三井住友銀行 手数料 外国関係関係手数料改定のご案内(PDF)
送金先登録をネットでできるのは助かりますが、
・高い外国為替(外貨両替)手数料
※ネット・モバイルなら半額、それでも高い!
さらに
・FXでお得に両替した外貨を国内送金する
・海外からの送金を受ける
・海外から届いた外貨をそのまま海外送金する
だけで余計な手数料がかかるのは困ったものです。
〔参考情報〕
シティバンク・新生銀行は、FXからの入金した外貨を海外送金するときに海外送金手数料以外の余分な手数料はかかりません。また、海外から送金を受取るときの手数料もかかりません。(中継銀行手数料がかかる場合があります。)
新生銀行は窓口と電話取引だけですが、外国為替(外貨両替)手数料は預入残高によっては三井住友銀行よりお得になる場合があります。
関連情報 新生銀行が外貨両替(外国為替)手数料を引き下げ!
V.その他の疑問
1.口座開設後に海外の住所に変更できるか?
〔三井住友銀行の説明より〕
※1 契約できるのは国内在住のお客様に限定しております。
親元の住所などを登録できる人は大丈夫でしょうが、
(免許証の住所変更は本人宛の消印がある郵便物で可能)
日本に住いを残さず海外に移動する人が住所や電話番号を日本のままにしておくと、
・銀行からの郵便物が届かない(ネット銀行でも郵送物があるかも?)
・電話番号が不明
などのために口座取引が凍結されたら海外生活者は死活問題になりす。
〔参考情報〕
シティバンクは日本の住所で口座開設後に海外の住所への変更ができます。
2.マルチカレンシー口座に対応するか?
シティバンク、新生銀行はマルチカレンシー対応のため、外貨を入金するとそのまま
外貨普通預金になります。三井住友銀行の使い勝手はこれから確認します。
3.SMBCダイレクトの申込に、公共料金領収書(原本:同姓家族も可)を求められる。
〔三井住友銀行の説明〕
※公共料金領収証書(または請求書)、国税・地方税の領収証書、社会保険料の領収証書の場合、ご本人さまと「姓」が同一の同居者名義のものでも結構です。
→ 三井住友銀行 口座開設申込(一般タイプ)口座開設の流れ より
寮などにすんでいるため本人名義の公共料金領収書が手に入らない人は
ケイタイの領収書を利用するしかないでしょう。
ということで、三井住友銀行のネット海外送金は
日本在住で銀行窓口まで出かけずに小額を送金するには便利ですが、
・これから継続的に海外送金する
・まとまった金額を海外送金する
なら、FXでお得に両替して、シティバンクから文書で登録した先へネットで、
もしくは新生銀行の窓口か電話で海外送金するのがお得です。
※最近のFX会社はネット上で外貨の送金先登録を変更できます。
〔参考情報〕
1.ロイズ銀行は三井住友銀行のネット・モバイルより外貨両替手数料は割高ですが、海外送金手数料〔2,000円〕はお得です。 関係情報 ロイズ銀行
2.家族などへの送金は銀行を利用するよりスルガ銀行VISAデビットを利用する方が簡単でお得です。 関連情報 スルガ銀行VISAデビット
資金決済法が施行されて新たな海外送金ビジネスが始まっています。
ネットやATMを利用した海外送金がこれから増えていくでしょう。
最近のヒット商品は便利でスマートなサービスが目だちます。
ですから、日本で初めてのネットでの送金先登録を始めるのなら、
もっと手続きや手数料体系を簡単でわかりやすくしたらと良かった思います。
〔日経新聞ネットニュースの内容〕
・・・・・〔引用開始〕・・・・・
ネットによる個人向け外国送金サービスの提供開始について
株式会社三井住友銀行(頭取:奥 正之)は平成22年11月より、「SMBCダイレクト(※)」において、外国送金サービスの提供を開始します。個人のお客さまの外国送金をインターネット経由で受け付けるサービスは、邦銀で初となります。
※ 弊行の個人のお客さま向けインターネットバンキング・モバイルバンキング・テレホンバンキングの総称です。平成22年6月末日時点での契約者数は1,033万人です。
1.本件の狙い
弊行ではこれまで、個人のお客さまの外国送金は主に本支店窓口で受け付けておりました。インターネットでの受付を可能とすることにより、お客さまのご来店の手間を省くとともに、煩雑な申込書の記入も簡素化できる等、大幅に利便性が向上します。 また、本年4月の資金決済法施行に伴い、今後、銀行以外の資金移動業者による外国送金業務への新規参入が予想されますが、弊行では、本サービスのご提供に より1,000万人以上にご契約いただいているSMBCダイレクトご利用のお客さまの高いニーズに、広く対応するものです。
2.サービス概要
(1)申込から送金までのお手続の流れ
SMBCダイレクトをご契約のお客さまが以下のお手続をされることにより、インターネットからの送金依頼が可能となります。
1.郵送または本支店窓口にて本サービスをお申込
2.お申込手続き完了後、インターネットで送金先を事前に登録
(2)本サービスの特徴 (詳細は次頁をご参照下さい)
・海外送金手数料を店頭受付対比500 円安く設定 ・外貨普通預金口座(SMBCダイレクトで取引可能な6通貨)の資金も送金可能
・SWIFTのネットワークを活用して世界の約200 ヵ国・地域への送金が可能
三井住友銀行では、今後とも様々なお客さまのニーズにお応えし、きめ細かなサービスを提供してまいります。 以上
・・・・・〔引用終り〕・・・・・
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